黒岩智恵子の接遇セミナー 電話応対
2013/08/16
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
最近、電話応対研修のお問い合わせが増えてきました。
電話応対はビジネスに直結しますから
雇い主様も力を入れていらっしゃるのでしょうね。
電話応対はビジネスだけではなく「縁結び」にもなります。
以前働いていた職場では、夏休み前になると
アルバイトの応募が多数ありました。
ありがたいことです。
定員に達し、そろそろ募集も打ち切りに…と思い
まだ面接を済ませていない応募者に断りの電話を入れることに。
電話に出たのは、応募者のお兄さんでした。
こちらが名乗ると、ものすごく笑顔の声で
「はいっ、いつもお世話になっておりますっ!
妹に代わります!少々お待ちくださいませ」
この応対で、どんなに私の電話を待っていてくれたかが伝わってきました。
そして、こんなに素晴らしい電話応対をするお兄さん、
多分、お母様がしっかりしつけをされているんだと思い
定員オーバーだけど、面接してみよう。
断るつもりが、高校生のお兄さんの電話応対ひとつで気が変わりました。
思ったとおり素晴らしい女の子でした。
それから大学を卒業するまで、大活躍してくれました。
電話線がつなげてくれた縁でした。

黒岩智恵子の接遇セミナー お盆
2013/08/15
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
脳梗塞で倒れ、晩年を施設で過ごした母。
その母の面会のため週に1度、施設に通った父。
5年間毎週欠かさず通い続けた父が突然逝ってしまったのが一昨年。
突然面会に来なくなった父を、母はずっと待っていました。
母の80年の人生、その記憶のほとんどが靄の中に消えてしまっても
「お父さんは元気?」「お父さんは元気?」「お父さんは・・・」
私にそう尋ねることだけは忘れなかった。
「うん」
涙をこらえ、そう答えるのがやっとだった私に気を使ってか
介護施設の方は、面会に行くと
いつもの賑やかなフロアではなく個室を使わせてくれました。
「どうぞ、ゆっくりお話ししてくださいね」
言葉少なに、声をかけてくれました。
その気遣いにただただ感謝しました。
父が逝った8か月後、母も後を追うように、いそいそと旅立ちました。
最後まで、とうとう父が亡くなったことを母に話せなかったこと。
その気持ちを察して、介護施設の方々も内緒にしてくれました。
お盆には2人仲良く帰ってきてくれたと思います。
父と母を思い出す日は
お世話になった介護施設の方々への感謝を改めて思い起こす日でもあります。

黒岩智恵子の接遇セミナー お疲れ気味?
2013/08/13
今日も接遇塾「接遇セミナー」お立ち寄りいただきありがとうございます。
空港は、帰省ラッシュで大混雑です。
ショップの店員さんもお疲れなんでしょうね。
羽田航空でお土産を買ったときのこと。
お釣りを片手でポン。お顔は横を向いたまま。
「はあ~、つかれた~」の声が聞こえてきそうです。
たった一人の人の態度が、全体の雰囲気を決めてしまうこともあります。
安全、安心、均質、清潔感、サービス・・・店を選ぶ基準はたくさんありますが
けっこう重要視されるのが、この雰囲気です。
「あそこの店は、お料理はおいしいけど雰囲気がいまいちね」
「この店雰囲気が良さそう。今度行きましょう!」
雰囲気は、みんなの総合力で決まるもの。
たった一人が頑張っても良くはならないけど
たった一人が一瞬で壊すこともあるのです。

黒岩智恵子の接遇セミナー 電車の中で
2013/08/12
今日も接遇塾「接遇セミナーにお立ち寄りいただきありがとうございます。
先日地下鉄の中での出来事。
私の向かいの座席に、小学生低学年くらいの男の子と、そのパパとママ。
パパが前を通りかかったご婦人に「どうぞ」。座席を譲ろうと声をかけました。
ご婦人は気づかず通り過ぎようとしました。
すかさずパパは、持っていた何かのパンフレットを丸めた紙で
ご婦人の腕をトントン、再び「どうぞ」。
ご婦人は2~3度辞退したものの、「ありがとう」と座りました。
しばらくして、お子様が買ったばかりの靴に履き替えました。
古い靴は、パパが手に持ったままです。
すると、ご婦人がバッグからスーパーの袋のきれいに折りたたんだものを出して
「どうぞ。使って」
ご婦人は、次の駅で丁寧にご家族にお礼を言い降りて行かれました。
親切は一方通行ではなく、すぐに折り返し地点があるのですね。
私たちの職場が親切の発信基地になるといいですね。

黒岩智恵子の接遇セミナー 予約
2013/08/11
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
今日も昨日に引き続き、予約にまつわるお話です。
仕事で始発便に乗らないといけないときがありました。
駅までは、タクシーで行こうと思い前の晩に予約することに。
「その時間は予約をお受けできません」
数社のタクシー会社にかけて、みんな同じ返答でした。
早朝は予約でいっぱいなんだなと不安になってきました。
タクシー会社の事情が分かったのは、その次に電話をかけた時でした。
「申し訳ございません。早朝は勤務しているものが少なく
予約をとってしまうと、少なくても前後30分車を待機させないといけなくなります。
よろしければ、朝お電話をいただけますでしょうか」
なるほど。事情を教えていただき納得しました。
何社に電話しても予約ができないわけです。
そんな中、たまたま早朝利用したタクシーの運転手さん。
「これ、私の名刺です。予約もお受けしますのでよろしくお願いいたします」
手書きで、携帯電話番号も書いてあります。
お客様の「困った」ところにビジネスチャンスはあるようですね。
それから、早朝の利用で困ることがなくなったのは言うまでもありませんね。

黒岩智恵子の接遇セミナー プラス言葉で
2013/08/10
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
先日通りがかりのイタリアンのお店に入りました。
お昼にはまだ早かったのですが、
開店直後だからか、すいていそうだし、思ったより安いし・・・。
イーゼル看板を見ながら思案していると、中から店員さんが出てこられました。
「予約してないけど大丈夫ですか」
「お昼に予約が入っていて、30分くらいしか時間がないんですけど」
「食べたらすぐ出ますからいいですよ」
どうやら、12時くらいから予約で埋まっているらしいですね。
人気店なのか、後から後から予約ではないお客様が入って来られます。
そのたびに、「30分しか時間がないんですけど」を繰り返す店員さん。
「じゃ、また今度」「じゃあ、いいや」
数人のお客様が帰っていきます。
かなりの数の予約席は30~40分そのままです。
もったいないですね。
「12時からご予約が入っていますが、それまでお席をご用意できます」
「30分くらいなら、お席をご用意できます。お料理はすぐ提供できます」
プラス言葉で説明するといいですね。
「それでもいいですよ」と言ってくれるお客様が増えると思います。
マイナス言葉は少し工夫すると、プラス言葉に替えられます。
プラス言葉はコミュニケーションにも、利益にも大きく貢献します。

黒岩智恵子の接遇セミナー 陳列
2013/08/09
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
陳列の基本は“見やすく、選びやすく、買いやすく”ですね。
先日某百貨店が経営している食料品のお店に行きました。
広い店内、大きなショーケースがたくさん置いてあります。
さあ、お買い物をしようとカゴを持ち臨戦態勢です。
しかし、中ほどまで進んで戦意喪失。。。、結局カゴを置いてしまいました。
ショーケースの中は、商品が歯抜け状態
お客様が触っているうちにゆがんだもの、斜めに落っこちそうになったもの。
ネタのはがれた握り寿司、ショーケースの奥にぽつんと1パックあるお惣菜。
商品は店員さんや、POPよりも正直に語りかけてくれます。
「長い時間ここに置き去りで疲れてます」
「あまり手を加えられていませんよ」
「ちょっと、乱暴に扱われています」
「私たち、忘れられた存在です」
結局何も買わずに店を出ました。
商品に限らず、職場でお客様の目に触れるものは
知らないうちに、勝手にお客様とおしゃべりしています。
しかも、とても正直に。

黒岩智恵子の接遇セミナー 間違いは指摘しない
2013/08/08
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
暑さで思考も、もや~っとしてしまいそうですね。
こんな時はお客様も言い間違い、聞き間違いをしてしまいます。
飲食業界で働いていたときのと。
ご注文を受けた商品が出来上がりお渡ししようとしたところ
「えっ、私が頼んだのは○○よ」
「申し訳ございません。すぐ作り直します」
(「確かに確認したのに・・・」)
こんなことが何度かありました。
同じような経験をされた方も多いのでは。
こんな時は、どうすればいいのでしょうか。
答えは、「お客様にお客様が間違えたことを指摘しない」ですね。
お客様は“恥をかかされた”と思ったところには2度と足を運んでくださいません。
でも、商品を作り直したらロスになってしまう・・・。
聞き間違いのミスをしたと思われたくない・・・。
色んな思いがありますね。
どれも、永遠にそのお客様を失うことを考えたら
取るに足らないことかもしれませんね。
お客様にお客様が間違えたことを指摘しても利益につながらないことが多いです。

黒岩智恵子の接遇セミナー パニック
2013/08/07
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
先日お寿司屋さんに行きました。
有名な回転寿司やさんがやっている、回っていないスタイルのお店です。
平日にも関わらずウェイティングがかかるほどの混雑ぶり。
店員さんは、忙しく動き回っていますが連携が取れていない感じです。
大丈夫かな・・と思った嫌な予感が当たりました。
注文したものが30分以上出来ません。
おまけに注文していないものが運ばれてきます。しかも2度も。
こうなるとパニックですよね。
店員さんはそれぞれ、伝票を持ってウロウロ。
順番も、どこのテーブルの注文かもわからなくなっている様子。
お客様から声をかけられるのを避けるように、皆厨房に入ってしまいます。
結局キャンセルして帰りました。
お客様に聞けばよかったですね。
「大変申し訳ございません。お客様。
もう一度ご注文の品をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。」
どうせは怒られてしまいますが、
わからないまま、ほったらかしにして時間が過ぎるよりずっとましですね。
お待たせは「信用喪失時間」です。

黒岩智恵子の接遇セミナー 光る原石
2013/08/06
今日も接遇塾「接遇セミナー」にお立ち寄りいただきありがとうございます。
昨日の続きです。
デザートを食べようとしたら、スプーンがないことに気づきました。
ビュッフェスタイルなので、自分で持ってこないといけなかったのですね。
取りに行こうとしたとき、
「あっ、私がお持ちします」
小柄な女性店員さんが急ぎ足で取りに行ってくれました。
その間。食べ終えた食器を隅に寄せておきました。
スプーンを持ってきてくれた店員さんは
「食器をそろえていただきありがとうございます」
まだ、新人さんらしく仕事にはそれほど慣れていない感じでしたが
彼女が声をかけた場所だけポッ、ポッと明かりがともるようでした。
接遇はお辞儀の角度や、言葉使いを勉強するのではなく
お客様とのかかわりの中で、省略することなく心をかたちにすること。
まず最初に感謝の心ですね。
そこから発する言葉や、動作は波動のように伝わっていきます。
女性店員さんの姿に、接遇の達人の原石を発見した気がしました。

